世界初!? 大麦麹で発酵させた〈クロイツェル〉の
〈発酵無添加ソーセージ&ベーコン〉が発売!

posted:2022.9.2

東京都町田市の住宅街の一角にある、ドイツ製法の手づくりハム・ソーセージ専門店〈クロイツェル〉。同店が8年以上の歳月をかけて開発した麹菌を使った〈発酵無添加ソーセージ〉と〈発酵無添加ベーコン〉が好評販売中です。

〈発酵無添加ソーセージ&ベーコン〉って?

生ハムやサラミなどは乳酸菌の発酵によってつくられる肉の発酵食品ですが、一般的なソーセージやベーコンは発酵食品ではありません。そんななか、今回〈クロイツェル〉が開発した〈発酵無添加ソーセージ〉と〈発酵無添加ベーコン〉は、麹菌の力で発酵させたもの。

〈発酵無添加ソーセージ〉をひと口食べてみると、そのやわらかさと旨みに驚かされます。〈発酵無添加ベーコン〉も肉そのものの旨みを感じる味わいです。

これは原料の豚肉を大麦麹で発酵させることにより、麹菌の働きによって豚肉のたんぱく質が分解され、アミノ酸、ペプチドなどが増加して旨みが強くなっているといいます。また、麹菌によって肉の繊維が分解され、やわらかく食べやすくなるんだとか。

発色剤、結着剤、化学調味料、保存料不使用で、ここまで食べやすく旨みが凝縮された味わいに仕上げるまでには、発酵の力と不断の努力がありました。

オリジナルの商品づくりを目指して

「ドイツの伝統的製法でソーセージをつくってきましたが、それでおいしいのは当たり前。もう少しオリジナリティのある商品をつくりたくなったんですよね」

そう話すのは〈クロイツェル〉代表の吉岡学さんです。小学生の頃からきのこに興味を持ち、自由研究で題材にして以来、菌についても詳しくなったという吉岡さん。当時のあだ名は「きのこ博士」だったそうです。

菌や微生物への関心はその後も続き、東京農業大学へ進学。発酵学の第一人者である小泉武夫氏の元で学びました。

また、学生時代には登山とスキーに熱中し、ヨーロッパアルプス遠征中に出合った「白ソーセージ(ヴァイスブルスト)」の味わいに衝撃を受け、大学卒業後は大手ハムメーカーへの就職も悩んだそう。しかし、当時医療への関心が強く製薬会社へ就職しました。

「実は幼なじみがドイツ人で、昔からドイツに対する親しみがありました。社会人16年目の時にその友人の結婚式にドイツを訪れ、再びソーセージの味に目覚めてしまい、縁あって〈クロイツェル〉を引き継ぐことになったんです」

紆余曲折ありながらもハム・ソーセージ屋となった吉岡さんは、2013年に食品見本市で大学の同級生と再会。宮崎県の味噌・醤油メーカー〈ケンコー食品工業〉の吉田努さんでした。

「当時オリジナルの商品をつくりたかった私は、麹を肉の加工に使えないかと考えていた吉田くんと意気投合して、共同開発がスタートしました」

日本の発酵技術を世界へ発信したい

発酵技術を使った食肉加工品の開発に当たって、米麹や豆麹、小麦麹、ふすま麹など、さまざまな麹で試行錯誤を重ねたという2人。たどり着いたのが大麦麹でした。

「発酵・熟成には時間がかかるので、トライアルにも随分長い期間がかかりました。〈ケンコー食品工業〉で味噌づくりに使っている麹菌が大豆を分解する力の強い菌で、同じたんぱく質つながりでお肉にも向いているのではということになりました。結局、商品化まで8年以上かかりましたが、満足いくものができたと思っています」

ソーセージやベーコンづくりに麹菌を使用することで、お肉がやわらかくなることに加え、無添加のソーセージなどにありがちな「豚肉臭さ」が少なくなるというメリットもありました。

「健康志向が高まっている昨今に、〈発酵無添加ソーセージ〉と〈発酵無添加ベーコン〉はぴったりではないでしょうか。大麦麹を使用した食肉加工品は恐らく世界で初めてではないかと自負しております。今後はこの日本の発酵技術を用いた商品を世界にも発信していきたいですね」

オリジナルの手づくりマスタードも販売中

お肉本来の旨みを麹の力で引き出した〈発酵無添加ソーセージ〉と〈発酵無添加ベーコン〉をぜひ味わってみてください!

information

〈クロイツェル〉

address:東京都町田市成瀬台2-16-2
営業時間:10:00~19:00
定休日:月曜、第4火曜
Web:https://www.kreutzer.gr.jp/