自宅で味噌を仕込む人が増えていますが、空豆があれば、中国の辛味噌「豆板醤」もつくれます。材料がそろえば仕込みはとても簡単。月日が経つほどに旨みや香りが増してくる自家製豆板醤なので、ぜひ年代物に挑戦してみてはいかがでしょうか?
手を清潔に洗う。フタ付き保存容器を消毒しておく。空豆をさやから取り出しておく。
鍋にお湯を沸かし皮付きの空豆を10分ほど茹で、ザルにあげる。粗熱が取れたら皮をむく。
〈 ポイント 〉 空豆の茹で加減は指でつまんで簡単につぶれるくらいが目安です。
利き手にビニール手袋をはめ、ボウルにA(粗びき唐辛子、一味唐辛子、乾燥米麴、塩)を入れてよく混ぜ、1の空豆を加えて、空豆をつぶしながら全体を混ぜ合わせる。
〈 ポイント 〉 辛みは抑えめで甘みが特徴の粗びき唐辛子と、辛みが特徴の一味唐辛子を合わせることで、バランスよく仕上がります。辛いのがお好きな方は一味唐辛子を増やしてください。
〈 ポイント 〉 固さは味噌づくりと同様に耳たぶ程度に。水分がなくパサパサな場合は、空豆のゆで汁や水で調節してください。ボウルの代わりに保存袋で仕込めば、そのまま保管できます。
空気を抜くように保存容器に詰め、フタを閉めて冷暗所で保管する。
〈 ポイント 〉 1か月過ぎたくらいからおいしくいただけますが、3か月後には旨みが増してきて6か月を過ぎるとコクと香りが増してきます。
麹菌のつくるたんぱく質分解酵素やでんぷん分解酵素の作用によって、発酵・熟成中に空豆が分解され旨みを生じます。さらに、この間に乳酸菌が生育しpHを下げ、これによって酸味が増します。酸味によって辛さもマイルドに感じます。
解説:金内誠(宮城大学 教授)/麹菌の詳細についてはこちら
マヨネーズと豆板醤を10対1で混ぜればピリ辛マヨネーズに。スティック野菜やスルメイカなど、お食事にも酒の肴にも合う優れものです。しかし何と言っても、油と一緒に加熱調理するのがおすすめ。チャーハンや麻婆豆腐など、油で炒めることで旨みや香りが増して、食欲をそそります。普段の野菜炒めに加えるだけで、ワンランク上の味に変化します。