炒め物や下味つけに欠かせない「にんにく」。どんなジャンルの料理にも合い、香りはもちろん、パンチを加えたいときなどにも重宝します。ただし、調理の度に生のにんにくを使うのは少し面倒くさい。そんな方におすすめしたい、万能にんにく調味料です。
手を清潔に洗う。保存容器、調理器具を消毒しておく。
ボウルに乾燥麴を手でほぐし入れ、塩を加えて混ぜ合わせる。
皮を剥いたにんにくをおろし金ですりおろす。
〈 ポイント 〉 にんにくは多少角が残っていても分解されるので大丈夫。フードプロセッサーを使うのもおすすめです。
保存容器に1と2、水を入れてよく混ぜ合わせる。
ラップをして直射日光の当たらない場所で保管をし、1日1回清潔なスプーンで混ぜ合わせる。
夏は1週間、冬は2週間を目安に麹が柔らかくなるまで発酵させて完成。その後は冷蔵庫で保存してください。
〈 ポイント 〉 3か月を目処に食べ切ることをおすすめします。
にんにく麹に使用する米麹は、蒸した米に麹菌を生育させたもの。この米麹に水を加えて室温で置くと酵素の一つであるアミラーゼが動き出し、米麹の米の形がなくなるほど分解し、米のデンプンが糖(ブドウ糖や麦芽糖)に変わります。また、麹菌にはタンパク質分解酵素であるプロテアーゼが含まれており、にんにく麹に肉や魚を漬けると、肉や魚の一部が分解され、素材がやわらかくなります。
さらに麹菌は発酵の過程でビタミンB群を生成します。そのため、ビタミンB1を豊富に含んでいる豚肉をにんにく麹に漬け込むことで、ビタミン強化ができます。また、すりおろしたニンニクに含まれる成分アリシンには、ビタミンB1の吸収を促進する働きがあり、栄養価が高くなります。
解説:金内誠(宮城大学 教授)/麹菌の詳細についてはこちら
香り穏やかで旨みたっぷりのにんにく調味料。炒め物や素材の下味にはもちろんのこと、さまざまな場面で大活躍してくれます。茹で上げパスタとオリーブオイルに加えるだけで、お手軽ペペロンチーノが完成。手づくり餃子をつくるなら、素材とにんにく麹だけでおいしく自然な味に仕上がります。相性抜群の豚肉を漬けて焼くだけで、柔らかく旨みのある豚丼のできあがり!