爽やかな香りと酸味、そしてほのかな甘みを感じる「ザワークラウト」。キャベツを塩でもんで乳酸発酵させた、ドイツの保存食です。キャベツを丸ごと一つ使って、冷蔵庫で約半年保存ができるので、常備菜にぴったり。「乳酸キャベツ」「発酵キャベツ」としても知られています。
手を清潔に洗う。保存容器、まな板を消毒しておく。
キャベツを5ミリ幅の千切りにする。
ビニール袋に1とA(塩、砂糖)を入れて、たっぷりと水分が出てくるまで3~5分ほどもみこむ。
〈 ポイント 〉 塩の分量はキャベツに対して1.5%を目安に。一般的な漬物は2%ですが、ザワークラウトは塩の分量が少ない方が発酵が進みやすいです。
水を加え、保存容器に2を移し入れ、押し込んで空気を抜く。上にローリエをのせ、落としラップをする。
〈 ポイント 〉 汁にしっかり浸しておくようにしましょう。
1日経ったら、清潔なスプーンなどでよく混ぜる。
常温で2~3日するとブクブクと発酵の泡が出てきて、キャベツが色あせてくる。
酸味が出てきたら完成。冷蔵庫で約半年間保存できますが、冷蔵庫の中でも発酵が進むため、お好みの酸味でお召し上がりください。
〈 ポイント 〉 容器から取り出す際に雑菌が入らないように、清潔なトングなどで取り出すようにしましょう。
塩漬けするとキャベツに含まれる糖が流れ出ます。この糖を餌として乳酸発酵し、乳酸によって、酸味や旨みが増します。この時に生育する乳酸菌はロイコノストック・メセンテロイデスが有名です。
解説:金内誠(宮城大学 教授)/乳酸菌の詳細についてはこちら
ソーセージやお肉料理の付け合わせとして親しまれているザワークラウト。お肉の脂と相性が良いので、ベーコンなどと軽く炒めてもおいしくいただけます。また、ツナやチーズなどとサンドイッチにしても美味。残った汁は次回仕込むときのスターターや、オリーブオイルと少しの塩を加えてサラダのドレッシングにも活用できます。