玉ねぎの爽やかな香りと酸味が料理のアクセントに。
「発酵玉ねぎ」のつくり方

posted:2023.9.8

玉ねぎと塩だけで乳酸発酵を促してつくる「発酵玉ねぎ」。玉ねぎ特有の辛みが抜けた、爽やかな香りと酸味が特徴です。調味料として、ちょい足し食材として、肉や魚料理の下処理にも重宝します。

材料
玉ねぎ・・・2個(約400g)
塩・・・12g(玉ねぎの3%)
水・・・100 cc
準備物
まな板、包丁、ビニール袋、フタ付き保存容器、ラップ

\ つくり方 /

はじめに

手を清潔に洗う。保存容器、まな板を消毒しておく。

玉ねぎをみじん切りにしてビニール袋に入れる。

〈 ポイント 〉 フードプロセッサーで刻んでも良い。

塩を加え、なじむように軽く揉みこむ。

2に水を加え、保存容器に隙間なく入れて落としラップをし、フタをして常温で1~2日間発酵させる。

〈 ポイント 〉 玉ねぎがしっかり水に浸かっておくようにしましょう。

汁が白濁してきたら香りと味をチェックし、辛みが抜けて酸味が出てきたら完成。

〈 ポイント 〉 冷蔵庫に移し2週間以内を目途にお好みの酸味でお召し上がりください。

? どんな発酵 ?

塩漬け工程によって、玉ねぎの細胞から水と共に糖が流出します。この糖を餌として、乳酸菌が生育し、乳酸が生成されます。乳酸などの酸味は、料理の味にメリハリをつけてくれるため、塩分が少なくても十分に味を感じて、満足感が得られます。

解説:金内誠(宮城大学 教授)/乳酸菌の詳細についてはこちら

\ たのしみ方 /

玉ねぎの甘みと塩気があるので、ドレッシングやソースとしてそのまま使えます。お刺身に添えればカルパッチョにグレードアップ、納豆に混ぜれば歯ごたえも楽しく爽やかな味わいになります。焼く前のお肉やお魚に汁ごと漬ければ、焼き上がりは柔らかく臭みもとれます。

〈レシピ監修〉大島今日
1991年、宇都宮「オーベルジュ(現オトワレストラン)」にて料理の世界へ。24歳で渡伊。本場イタリアンレストランで3年間修行し、帰国後、東京丸の内「リストランテ・ヒロチェントロ」の料理長として就任。
その後、アル・ケッチァーノを経て、(株)フードアンドパートナーズへ。「Kouji & ko」のメニュー開発に携わる。発酵の旨みや香りを最大限に引き出し、おいしく、健康に配慮した料理を得意とする。