塩麹の次はコレ!? 
麹を使った「発酵調味料」3選

posted:2023.9.22

蒸した米に麹菌を繁殖させた「米麹」は、日本の発酵食品をつくるのに欠かせないものです。味噌や醤油、みりん、米酢などの調味料をはじめ、甘酒や日本酒などをつくる際にも用いられます。かつては各家庭で味噌や醤油を仕込んでいたため米麹の存在は身近でしたが、今では味噌や醤油はお店で購入するのが当たり前の時代。米麹は脇役であり、発酵食品のつくり手以外にはあまりなじみのないものとなっています。

そんな米麹に注目が集まったのが2011年の塩麹ブームでした。大分県佐伯市にある老舗麹屋の女将が「再び麹が必要とされるように、味噌、醤油以外に麹を使った何かを開発できないか?」という思いで、江戸時代の文献をヒントに塩麹を生み出しました。そして、商標登録をせず、レシピも公開したことで大手メーカーなども次々と塩麹を売り出し、爆発的なブームに。その後、塩麹は調味料の一つとして定着しました。

現在もさまざまなメーカーが塩麹をつくっていますが、今回は麹を使ったレアな発酵調味料を厳選して3つご紹介します。

【その1. 〈カラカラ鬼糀〉】

〈カラカラ鬼糀〉は、唐辛子を使ったピリリと辛い麹調味料です。実はこれ、前述の塩麹ブームの仕掛け人である〈糀屋本店〉の浅利妙峰さんが手がけた渾身の作。大分県産の唐辛子と塩麹、青森県産ニンニクを絶妙な配合で混ぜ合わせたものです。いつもの料理にひとさじ加えるだけで、唐辛子やニンニク、麹の熟成した風味が加わり、おいしさがグンとアップします。

チャーハンや野菜炒め、肉炒めなどの調理中に加えるのはもちろん、冷やし中華やラーメン、味噌汁、パスタ、ピザ、鍋などに辛味調味料としてかけて使うのもOK。刺激的な辛味がありながら、辛いだけではない複雑な旨みも持ち合わせています。そして、和洋中エスニックのどんな料理とも相性がいいので、一度使うと手放せなくなりますよ!

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【その2. 〈玄米甘糀〉】

〈玄米甘糀〉は、砂糖の代用品として使える発酵甘味調味料です。国産の玄米、米麹、伏流水のみでつくった甘酒をペースト状になるまで濃縮。一般的な甘麹は白米でつくることが多いですが、こちらの商品は栄養価の高い玄米を使用しています。いつもの煮物、焼き物、合え物の味つけとして使えば、玄米特有のコクと風味がプラスされ、ヘルシーかつ栄養たっぷりの滋味深い味わいに仕上がります。

〈玄米甘糀〉をつくるのは、発酵食文化が栄える石川県金沢市にある〈ヤマト醤油味噌〉。工場長の山本晋平さんは、糀甘酒の研究論文で博士号を取得した“日本初の甘酒博士”として知られる人物です。糀甘酒の深い知識と、職人としての卓越した製造技術を生かし、おいしさと栄養価にこだわり抜いた商品を生み出しています。

驚くほど濃厚で甘みたっぷりの〈玄米甘糀〉は、砂糖の代わりに調味料として使うのはもちろん、ジャムのようにそのままパンに塗ったり、かけたり、幅広くアレンジできます。

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【その3. 〈やさしいラー油〉】

〈やさしいラー油〉は、アメ色に炒めた玉ねぎと長ねぎ、ニンニクなど香味野菜を、有機栽培菜種油で炒め合わせ、長期熟成発酵した「玄米塩麹」のみで味付けした食べるラー油です。味の決め手である玄米塩麹は、1週間ほどで完成する塩麹が一般的ななか、半年以上寝かせたもの。旨みがグンと凝縮されていて味わい深くなっています。

つくり手は、千葉県香取郡にある〈発酵暮らし研究所&カフェうふふ〉の寺田聡美さんです。寺田さんは自然酒づくりで有名な酒蔵〈寺田本家〉の現当主(24代目)の妻で、23代目の次女。酒蔵に生まれながらも、実はお酒が飲めないという寺田さんは「私のようにお酒が飲めない人にも酒づくりの副産物を使った味を楽しんでほしい」と、酒粕や麹などを使った発酵レシピを考案しています。

〈やさしいラー油〉は薬味としてお豆腐にのせたり、麺類や鍋物のアクセントにそのまま使ったりするのがおすすめ。卵かけごはんに入れても抜群においしくなります。また、炒め物や和え物などの仕上げの調味料としてや、カレーの隠し味にも最適です。

▶︎〈やさしいラー油〉について詳しくはこちら

いつもの料理に使える、塩麹以外の麹調味料を3つご紹介しました。調理中に加えるのももちろん、食卓に置いてそのままちょい足しして使えるのもいいですね。毎日の食事にぜひ取り入れてみてはいかがでしょうか。